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2004.08.12
フランス QUO VADIS International
みなさん、こんにちは。森中祐治です。
このたび、夫婦でフランスのSERRESというところ(マルセイユの北約140Km)に出かけ、グライダーでフライトし、8月8日(日)に無事帰国いたしましたので、御報告申し上げます。
[写真:モンブランでリッジをするNimbus4DM(クリックすると大きくなります)]
現地のクラブ「QUO VADIS International」で3,000Kmフライトの世界記録保持者Klaus Ohlmannから複座機(Stemme10)により、ヨーロッパ・アルプスの飛び方を教わりました(それはそれはインパクトのあるすごい人でした。とっても楽しい!スタッフのお姉さま曰く、"彼はとっても熱狂的!" あとあと、 この意味をしっかりと思い知らされることになりました。なんせ彼は飛んでいないと死んでしまうと言ってのける人種。年間1300時間飛ぶというからびっくり)。
さらに7回の単座機でのフライトもすべてずっと彼とチーム・フライトをすることによって、山々の飛び方を徹底的にトレーニングを受けることができました。夫婦で複座と単座を交代で乗りました。単座機はVentusCTということでエンジンが使えるものと思っていましたが、燃料タンクははずしておいたからねと、燃料タンクを搭載せずに13日間の特訓を夫婦で受けることになり、毎日が緊張の連続でした(まさに13日間付きっ切りでかわいがってもらいました。毎日氷河まで飛んでいくので3日で満喫し、1週間たったころレストデイにしたいと言って休んでいたら、Bad Newsがあると言ってやって来て、S10に8時間近くも乗せられていました。とにかく飛ばなくっちゃと言われ…。その実、エアフィールドから290Km離れた3つの氷河が集まる素敵なところまでフライトできたのでとても満喫できた日でありました)。
[写真:モンブランを背景にしたNimbus4DM]
朝10時5分からブリーフィング(10時きっかりに来る人たちではないので最初から5分遅らせてあるのがポイント)昼過ぎからゆっくりと飛び始め、夜の21時ころに着陸です(彼は単なるサーマルにはあまり興味がないらしく、19時過ぎにサーマルがなくなってからが彼のさらなる本領の発揮タイム。山の風下のダイナミックフロー、ローターを探索し、ウエーブでまたあがっていくというお方。やっとホームポートに帰ってきたなと思ったら、“We will get WAVE !" ともう2時間スペシャル・トレーニングが始まります。夕刻はサーマルの影響が消え、低い高度からもウエーブにコンタクトできるので理にかなっていますが、4機での氷河アルプスでのチーム・フライトでそうとうハードにしごかれた上でのウエーブ探索なので、身も心もボロボロ。慣れるまでに時間がかかりました。それでもアルゼンチンでのフライトに比べると半分だって言われ…)。それから後かたずけ、22時過ぎてからお食事というタイムスケジュールです。
[写真:「QuoVadis International」のスタッフの皆さんと(ちなみにクオ・ヴァディスとは「神よどこえ行き給う?」という意味です)真ん中が3,000Km距離飛行世界記録保持者KlausOhlmannです。]
フライト後は毎日Klausを囲んで深夜まで歓談をし(すなわち、飲んだくれて)、いろんな国々のパイロットたちと交流することもできました(どこの国のパイロットも夜の過ごしかたは同じ。24時を過ぎても1時を回っても帰してもらえない!Klausはギターを抱え“Ridge Runner"という曲を歌ってくれます。本当にリッジが好きで、"I need mountains !"と叫び、プレーンの平野は好きでないと言っていました。最終日は部屋に戻ったのは3時近く)。翌日のブリーフィングはGPS解析ソフトを使っての丁寧な解説で、マウンテン・フライトの基礎から応用を丹念に学ぶことができました(なぜか、Klausは朝はまじめな学者のような目つきになっている。さすが、元歯医者さん。昨日のフライト中のあの狂気さはなく、シリアスなリサーチャー)。
エンジンの使えない単座グライダーでフランスからスイスやイタリアの国境を越え、モンブラン、マッターホルン、モンテローザなどの4,000m級アルプスを飛び、氷河の美しさに感動いたしました(なだれも見ました)。)。![]()
[写真:ヨーロッパ最大の氷河アレッチにて(ここはフランスから国境を越えてスイスです)]
リッジ、ローター、ウエーブなどあらゆるリフトを経験することができました(機内で爆竹が鳴ったかのような山での風下での乱気流はとても怖い!初日に先週もアルプスでクラッシュしたから気をつけてねと軽く言われ、びびっていたら、年間10数人は亡くなるというのは嘘ではないよう。アニュアル・アクシデント・レポートのカラー写真つき記事を見るとあちらこちらにグライダーが墜落していました)。「虎の穴」の特訓はどんどん続いていきます(そのうち、夫婦ともに単座で付いて来なさいねと、Kestrelを持ち出され、私が乗るはめに…。あこがれのグラスフリューゲルの機体に乗れて感激していましたが、ダイブ・ブレーキが2枚あるという機体に慣れている私は、着陸の際にびっくり! 何でフラップ操作をする通常の左側以外の計器版のところにランディング・フラップ操作レバーがあり、ドラッグ・パラシュートがあるかを思い知りました。ダイブ・ブレーキが1枚だとぜんぜん高度が落ちない! 背風だとパスが高くなっていってしまう!)また、あるときはサンダーストーム・フライトをして地中海のカンヌやニース方面を上空から見てくることもできました(アクロワールドの折に出かけた懐かしのファヤンスの上まで飛びました。ここらへんは、軍事エリアがあってうかつには飛べません。本当に下ではミサイル演習をしていたりしますから。GPSのエリア警告ブザーが鳴るとドキドキします![]()
約3,000枚の写真と約600分のビデオを撮影してきましたので、御関心がおありでしたら今度、ぜひ御覧ください(もちろん、Klausのアルゼンチン・フライト・ビデオも買ってきました)。
なお、「QUO VADIS International」のウエブサイトに「Latest News]ということ
で、私の撮影したマッターホルンをバックにしたNimbus4DMの写真などが載っています。なかなか素敵なサイトですのでどうぞご覧ください。「日本人が二人やってきてね…」という記事もあります。
ちなみに私のフライトは以下の通りです。エアロクーリエのオンラインコンテストにIGCファイルがあります(ほんとうは「Intenational」のカテゴリーでアップしなければならないのだと思いますが、Klausが勝手にJPカテゴリーでアップしてしまい、ドイツ語ページでわからなかった私はなすがまま)。
7月25日 Stemme10 0+30 チェック・フライト
7月25日 VentusCT 6+30 435.46Km
7月26日 Stemme10 7+15 421.29Km
7月27日 VentusCT 7+00 504.46Km
7月28日 Stemme10 7+20 502.20Km
7月29日 VentusCT 7+35 523.03Km
7月30日 Kestrel 7+23 580.79Km
7月31日 Kestrel 7+55 632.32Km
8月 1日 Stemme10 7+46 700.88Km
8月 3日 VentusCT 4+40 351.37Km
8月 6日 Kestrel 5+40 333.59Km
以 上
(注)この記事は日本グライダークラブのメーリングリストへ森中さんが8/10に投稿されたものを、了解の上、編集・転載させていただいています。
2004 08 12 07:18 AM [Glider] | 固定リンク
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